荻原さやさん|理想的なスタート
※2015年に書かれた記事です
昨年、関東インカレの様子を見ていて目に留まったレースに女子100mH決勝があります。
当時慶応大学4年、荻原さんのスタートがとても素晴らしかった。
荻原さんのスタートは、とにかく低くて鋭い。
ハードル種目ではなくとも、このスタートは参考になるでしょう。
動画を見ると、スタート後荻原さんの頭の位置が誰よりも低いのが分ります。
「頭の位置は低く」基本だけれど、意外とこれが難しい。
特にハードルの場合、1台目がすぐに迫って来るので、早い段階で顔を上げてハードルを目視したくなります。
またハードリングの動作に入る際には完全に上体を起こしていなければなりません。
100mという距離を考えると、かなり早い段階から上体を起こしてしまうことになります。
以下の画像で見ると一目瞭然ですが、荻原さんだけが低い姿勢をキープしています。
荻原さんのスタートが鋭く見えるのは、「地面を蹴らず膝を前に」「頭を低く」の2点の基本が誰よりも出来ているからだと思います。
7歩目まで前傾姿勢でとことん加速し、8歩目で上体を起こしハードリング動作に入ります。
1歩としてムダがありません。
この一連の動作を習得するのにどれだけ練習を積んだのだろう?
関東インカレの決勝なので、当然周囲のレベルも高い。
その中で、荻原さんは4年生最後に3位に入りました。
余程嬉しかったのでしょう。
ゴール後の姿が印象的です。
荻原さんが2014年の関東インカレで見せてくれたスタートが、私の記憶に残りつづけることは間違いありません。
本当に、素晴らしいスタートです。
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